風が吹いて飛ばされそう

「お客さん、終点ですよ」
「はっ!?」

マンガのように目覚めた。
疲れ果ててバスで爆睡。降りるはずのバス停を寝過ごし終点で運転手さんに起こされる。運転手さんびっくりしてたけど、私もびっくり。仕方がないからバスの逆ルートをとぼとぼ歩いて帰る。すっかりくたびれた社会人。

そうなんだよね。頑張ると疲れるんだよね。今日は頑張ったから疲れたんだよね。
今日の頑張りは成果のある頑張りだったから、心地がいい。最後やらかしてる気がするけれど、明日は休みだ。もう知るもんか。
今日の疲労は身体的なもの。精神的な疲労じゃなければだいぶましだ。バスを乗り過ごしても、いつもより多く歩かされても、足は重いけど嫌な気持ちにはならない。心は軽くて飛ばされそう。だって明日は休みだもの。
でも生きるのには心底疲れてる。回復しない。

「お疲れさま」が身に染みる夜。
めっちゃ寒い。