いつかのさようならの前に

まだ出会って間もない友人と神社へお参りに行った。
私はお参りはいつも真剣だ。友人に「何をそんなに熱心に祈ってたの」と聞かれたので、正直に「親友ができますように」と答えた。

「もう俺たち親友だよね。すぐ叶ったね」
呆気なく親友ができた春。

それから本当にこの親友と長い時間を過ごしている。大人になってからこんなに仲良くできる人を得られたことは幸運だ。上っ面だけじゃなくて深く潜り込んだ会話ができるところがお気に入り。あとよく褒めてくれる。
この人がいるから今の私はなんとか生きている。その気持ちも全部伝えてある。
「いなくならないから安心して」
でも生きることを強制されたくはない。
全部なくなる日がくるから、やっぱり生きるのは苦しい。

欲を言えば同性がよかった。
神さま、同性の親友をください。