不安定な大人たち

私は、いつもにこにこしていて気持ちの波がほとんど見えないよね、と言われるくらいには穏やかな人間だ。実際、イライラしたり怒ったりすることはほぼない。それは他人にあまり関心がないからだけれど。誰が何をしても何を言っても興味ないし気にしない。こういう性格ゆえ、他人と衝突することも人間関係で悩むこともあまり経験がない。

つい先日、大人になって初めてくらいに人と衝突した。親友と。価値観の違いや意見の不一致みたいなことで。彼の言葉に裏切られた気持ちになった。最低だ、会いたくない、信じられない、ひどく傷ついた、失望した、もう親友ではいられない。あらゆる言葉を投げ掛けた。彼は誠心誠意謝ってくれたし、私を安心させる言葉をたくさんくれた。それでも私が拗ねてたら今度は彼の方が落ち込みだして、なぜか私が慰める展開に。なんだこれ、中学生か。

今なら私が大人気なかったとちゃんとわかる。彼も大人気なかった。でも私たちにはどうすることもできなかった。感情の整理がうまくできない。彼はこの世の終わりかというくらいに沈んでいた。
「こんな男めんどくさいよな、ごめんな。でも俺もどうしていいかわからない。助けてほしい」

私には助け方がわからない。とにかく、私にとって彼がどれほどの存在であるか、どれだけ大事かを滔々と語った。彼がいつも私に伝えてくれていることだ。その甲斐あってか少しずつ元気になってくれた。信じられないことに私たちはこのやり取りを6時間近くしていた。

でも、すべて終わった頃には絆というか信頼関係がより強固になった気がする。私の大好きな絆。雨降って地固まったのかな。納得できるまで話し合いができた。ちゃんと反省している。この人のことが好きだなって思った。

さて、そろそろちゃんと就職活動しよう。
未来が見えない。