孤独な勇者

生きてる意味がわからない者同士の会話。

「とーとさん、思ったんだけど結局世の中はお金だよ。お金があればなんでも買える、生きるのにも困らない、だってお金で買えないものはない」
「えー?でも今なにか欲しいものって、パッと思い浮かぶ?」
「何って…えーと、そう考えたら難しいな。時計も買ったし、携帯も買い換えたし。とーとさん何かある?」
「うーん。休みとか、楽しみとか、生きがいとか、休みとか」
「あー、わかる。だったら私も幸せが欲しい。生きる意味が欲しい。」
「ね。私たち、物ならそこそこ買えるけど」
「結局私らの欲しいものってお金じゃ買えないものなのか、そう考えたら世の中お金じゃないのかも」

どちらかが多すぎても駄目だし、何かが不足していても駄目だし、小さな幸せに目を向けろなんて余裕のある人にしかできないし、余裕のある人は必死になって生きる意味を探したりはしないんだろう。

この世に留まっている理由がわからなくて、頑張ろうと思うにも、なぜここまでして生きていかなければいけないのかという根源的な疑問にぶつかる。

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とりあえず、生きてる意味がわからないもの同士でいるのは楽だ。生産的なことはなにひとつないけれど、順風満帆な人の眩しさにあてられずにすむ。住む世界が違うのだ。
道が見えない。なにひとつ見えない。誰かに手をさしのべてもらいたい。誰かに手をさしのべられるような人になりたかったのに。