夜中の散歩中にフィリピンとかタイ系の外国人の女の子から声をかけられる。

「助けてほしい。変な男の人ふたりに絡まれてるの」

確実に助けを求める相手を間違えている。私みたいなちんちくりんでは共倒れだ。しかし真夜中の23:00過ぎ。繁華街でもないこの道を歩いているのは私くらいしかいない。藁にもすがりたかったのだろう。
私は周りを見渡す。誰もいない。変な男の人すらいない。人間は私と彼女だけだ。もしかして騙されてるのかな?私こそ、この後絡まれるんじゃないのかな?
まあいい、私もそろそろ帰りたい。

「誰もいないよ、もうどこか行っちゃったんじゃないかな」
「だめ、こわい。家までついてきて」

家ってどこだよ。
知らない人には着いていっちゃ駄目なんだよ、なんて言い訳が通用するとは思えない。着いていったら財布とか取られちゃうのかな、と頭では考えつつ、でも彼女はすごく怯えている。放っておいたら後味が悪い。財布を盗られたらみんなに慰めてもらおう。まったく笑えないんだけど。

結論をいうと、彼女は近くの小さなアパートに住んでいて、私は彼女を無事に送り届けて任務完了。なんてあっけない結末。彼女からは神様のごとく感謝されたけれど。
まあいい、私は帰りたい。

f:id:to-to_y:20210811224726j:plain

ところで、みんな転職の志望動機はどうしてるの。
やりたいことをやれる世の中じゃないくせに動機とか聞いてこないでよ。