屋根がないのだ

家族といるのが楽なのは笑わなくていいからか。もしくは喋らなくていいからか。私はきっと、笑いたくないし喋りたくないんだ。だけれど言葉を聞かされるから、やっぱりひとりが楽なのだ。

一生。一生誰にも知られず生きていくことが可能だろうか。私が思い出さない限り、私の過去は存在しないのと同じだろうか。ただ只管こわい。過去がここまで追いついてくることが。そしたらまた逃げるんだろう。

どこにでもある人生だけど。同じような人生は世界中にたくさん転がってるけど。
でもそれは、私とはなんの関係もない。辛さ比べとか、小さな幸せとか、だからなんだ。