卑屈モード

私がいかにクズかなんて私が一番知ってんだから、そんなさ、あなたに教えられることではないのよ。

贈る言葉を聴きながら感傷に浸ってやる。


ベッドに横たわりながら、このまま死ぬのもいいかもなと思ってた。でもここで死体として発見されるのはまずい。いろいろとまずい。せめて死ぬ場所は自分で選びたい。じゃあ、どこでだったら死んでもいいんだろうって考えて、何も思いつかなかった。でも、少なくとも、ここではない。


突然思い出した、変化する悲しみの話。

出会ってしまったときには、あまりの大きさに身動きが全くとれなくなる。でも時間が経つにつれて、少しずつ小さくなって、だんだん体が動かせるようになる。そのうち持ち歩けるようになる。まだまだ存在感が大きくて、私の体の大部分を支配している。けれど過ごしているうちにもっと小さくなってポケットにしまえるくらいになる。そうなったらもう普段は見えない。けれど、ときどきポケットに手を突っ込んだときに思い出す。

「ああ、これは私の悲しみだ」

けして消えはしない悲しみの話。