読書めも。

お久しぶりに読書めも。ネタバレ考慮してないのでご注意を。

凶宅 (角川ホラー文庫)

凶宅 (角川ホラー文庫)

怖かった。おもしろかった。友情に泣きそうになった。幸平いい奴過ぎる。結構過激な終わり方。つらい。次は翔太の番なの。
あと、謎なのは百々山の神様と影の関係は?神様の呪いだったの?別物だったの?なんで福岡までついてきちゃったの?私には謎が解決できない。というか扇婆どうやって生きてるのよ。謎、謎、謎。
でもやっぱホラーは面白い。
桃子の家族はどうなったんだろう。幸平はどんな人生を送ってきたんだろう。その人たちの人生が気になる。なんだかやるせない。


怪談のテープ起こし (集英社文庫)

怪談のテープ起こし (集英社文庫)

「すれちがうもの」怖くて面白かった。水が絡んでるってのはこじつけな感じがしたけれど。


だから見るなといったのに: 九つの奇妙な物語 (新潮文庫nex)

だから見るなといったのに: 九つの奇妙な物語 (新潮文庫nex)

怖くはない。


乙一さんは安定のおもしろさ。
山羊座の友人」は結末が想像できていたけれど、違ってほしいと思いながら読んで、違わなかったから悲しくなった。「もう二度と帰ってこなかった」彼は眼鏡がなくても気づけたよ。心の支えだったのに。私も彼女が好きだった。
「トランシーバー」もすごく悲しくて。忘れないけれど、ずっと背負っていくものでもないんだなって。ずっと引きずっていてほしいし、背負っていってほしい、毎日思い出してほしい。私が第三者だから、こんな風に思ってしまうんだろう。例えば私が妻とか、息子とか、あるいは近親者、友人ならば前を向いて歩いていくことを素直に応援することができたんだろう。何も関係ない第三者の視点に立つと、悲しくて。妻や息子が。絶対に彼女らは夫の理解者であるはずだけれど、私は彼女らの存在がどんどん小さくなることがすごく悲しかった。
いなくても、ちゃんといるのに。
最後の「エヴァ・マリー・クロス」の文章に驚いた。翻訳文読んでるみたいだった。すごく好き。読ませてくれてありがとう。


犯罪小説集 (角川文庫)

犯罪小説集 (角川文庫)

期待しすぎた。謎が解けない。


掏摸(スリ) (河出文庫)

掏摸(スリ) (河出文庫)

面白かった。掏摸ってこんな風に盗るんだろうか、天才か、と思わせる描写が多かった。天才か。
ただ内容は淡々としてて、誰のことも深く知れなかった。


異世界屋敷の割れ女超怖い。表現の仕方が、怖い。ああでも残念、男の子死んじゃったんだ。ウソかホントかわからないけど。
結構無理矢理感あったけど面白く読めた。
ところどころにあった、作家の進捗状況とか他の作品のところを説明する場面を読むと結構だらけるというか、興味ないからかしんどかった。短いけれど。
幽霊物件も怖かった。この人の作品では読むやつ読むやつよく追いかけられる。追いかけられるのがこんなに怖いのはこの著者くらいだきっと。
しかし割れ女はほんとに怖い。


王国 (河出文庫 な)

王国 (河出文庫 な)

時間をかけて読んだせいか意味がよくわからなかった。ただ文章は読みやすい。誰かの日記を読んでるみたいなぶつ切りな文章。


とてもよかった。切ない。こんな風にすれ違っていくんだなあ、とか。こんな風に歩き出すんだなあ、とか。
「これからの新生活で、ずっと楽しいことが一つも起きないなんて、ありっこないのだ。」少しだけ元気をもらえた。ありがとう。


土の中の子供 (新潮文庫)

土の中の子供 (新潮文庫)

最初読んだ本がいいと、何冊も読みたくなってしまう。


男ともだち (文春文庫)

男ともだち (文春文庫)

あんまり共感できなかったのは私には夢もそんな友達もいないからかもしれない。自分が持ってるものに目を向けないと。持ってるものに気づけないと。


営繕かるかや怪異譚 その弐

営繕かるかや怪異譚 その弐

ああー、さすが小野さん。文庫化は待てなかった。
どれもこれもすごくよかった。ホラーもあるけど、人と人との繋がりも重視されてて。温かい気持ちになれる。
関守すごくよかった。実は守られてたんだって。実は守られてるんだろうなって。猿田彦さん、名前はよく聞くけど。なんか好きになったなあ。
水の声なんかは、やっぱり死んじゃったってひとりぼっちは悲しいよな、とか考えたり。リュウちゃんのお母さんはリュウちゃんのために悲しんで怒ってくれたけど、ササやんの家族はそうじゃなかったから、そんなの寂しいよな。
正邦さんが怖いけどいい人だったから、新しい家でも座敷童になってればいいなって思った。